『グラスに青空』
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ライラの冒険 黄金の羅針盤 ( 2008-02-08 )
一週間以上前になりますが、『ライラの冒険 黄金の羅針盤』を観て来ましたのでレヴュー。

舞台は私たちの世界と似ているけど違う世界。この世界には一人の最高権力者(オーソリティー)がいるのですが、近頃科学者(冒険家?)たちによりこのオーソリティーの支配権限を脅かす発見がなされようとしています。主人公である少女ライラは運命的に、真実を知ることができる黄金の羅針盤を手にし、いろいろあって支配者と真実を知ろうとするものたちとの間の戦いに巻き込まれてゆきます。
まぁ、詳しくは公式ホームページを見てもらうとして。本作は最近のファンタジー系大作映画の中では比較的子供にも分かりやすい作風でして、ストーリー的にはちょっと物足りない気がしました。しかし、世界観がなかなか面白く、第2部、第3部も観たいなぁという気になりました。
以下は[ネタばれ]です。
ストーリーに関しては捻りが少なく、主人公が戦うときは「どうせうまくいっちゃうんでしょー」と思って結果その通りの展開になってしまいます。分かりやすく作っているためだと思うのですが。
ただ、一つ気になったのは、勧善懲悪度がひどいことです。主人公側はほとんど怪我人や死人が出ないのですが、敵はもう、バッタバッタと殺されます。悪に加担したものは死んで当然的な扱いでした。ライラもライラで、お嬢様教育を受けている12歳の女の子なのに、イオレク(熊)に殴られて下顎が吹っ飛んで絶命した鎧熊王を見て「よっしゃー!」みたいな顔をしていたり、イオレクが敵の人間たちを次々なぶり殺しているのを見て「行け行け!頑張れー!」みたいな顔をしていたり。これはもう、気の強い少女という度をこえて猟奇的と言える気がします。まぁもしかしたらこの感覚の違いが我々の世界とあちらの世界の違いということなのかも知れませんが。
そういえば、ニコール・キッドマン演じるコールター婦人がライラの母親だったという事実が終盤で明らかになりましたが、なるほど凶暴な性格は母親譲りかと納得できなくもないです。
そのような感じで、ストーリーには多少不満がありますが、これを補って余りあるのが「世界観」です。具体的にはダイモンの存在ですね。ライラの世界では人には必ずダイモンと呼ばれる動物型の精霊で、人間とダイモンはその命を含めて深い絆で結ばれています。これが要は『ジョジョの奇妙な冒険』におけるスタンドでして、本体とは一定距離内に存在し、会話が可能で肉体的痛みを共有します。そういうわけですから、ダイモンがダイモンの首を締め上げることで本体の首にあざが浮かび上がるシーンなどはジョジョ好きにとってはグッとくるものがあります。
このダイモンというのは本体とは性別が逆で、性格も本体を補うようにできているところが面白いです。本体とダイモンは常にいいコンビをしていて、ダイモンとの会話のおかげで各キャラクターの魅力もアップしている気がします。ただし本作ではダイモンが大活躍しているシーン自体は少なかったですね。コールター婦人のサルぐらいでしょうか。彼らの活躍は次回作に期待します。個人的にはスコーズビー(サム・エリオット)のウサギのダイモンが気に入ったので彼らの活躍を楽しみにしています。
世界観としてもう一つ面白いのは、ライラの世界のパラレルワールドとして我々の世界が存在していることです。映画が始まるときに出てきたテロップによると、ライラの冒険第2部では我々の世界が舞台となり、第3部ではライラの世界と我々の世界を行き来する話になるらしいです。私は「信じていた常識が通じない世界で苦戦する」という展開がけっこう好きです。またSFやファンタジーで、常識のずれをネタにしたギャグとかも好きなので、この点でも次回作を楽しみにしています。
ダニエル・クレイグも出てましたね。しかし、クレイグが演じるアスリエル卿のキャラはいまいちよく分かりませんでした。最初は厳格で頭脳と行動力を兼ね備える信念の男で戦っても最強、なのかと思ったら中盤で包囲されたときはなんか弱っちかったですね。ギャグっぽいことも言っていたし、まぁ彼がどんな男なのかも次回作で分かるということか。
次回作という言葉ばかり使ってしまいましたが、3部作の第1作ということなので、こういうものなのでしょう。

舞台は私たちの世界と似ているけど違う世界。この世界には一人の最高権力者(オーソリティー)がいるのですが、近頃科学者(冒険家?)たちによりこのオーソリティーの支配権限を脅かす発見がなされようとしています。主人公である少女ライラは運命的に、真実を知ることができる黄金の羅針盤を手にし、いろいろあって支配者と真実を知ろうとするものたちとの間の戦いに巻き込まれてゆきます。
まぁ、詳しくは公式ホームページを見てもらうとして。本作は最近のファンタジー系大作映画の中では比較的子供にも分かりやすい作風でして、ストーリー的にはちょっと物足りない気がしました。しかし、世界観がなかなか面白く、第2部、第3部も観たいなぁという気になりました。
以下は[ネタばれ]です。
ストーリーに関しては捻りが少なく、主人公が戦うときは「どうせうまくいっちゃうんでしょー」と思って結果その通りの展開になってしまいます。分かりやすく作っているためだと思うのですが。
ただ、一つ気になったのは、勧善懲悪度がひどいことです。主人公側はほとんど怪我人や死人が出ないのですが、敵はもう、バッタバッタと殺されます。悪に加担したものは死んで当然的な扱いでした。ライラもライラで、お嬢様教育を受けている12歳の女の子なのに、イオレク(熊)に殴られて下顎が吹っ飛んで絶命した鎧熊王を見て「よっしゃー!」みたいな顔をしていたり、イオレクが敵の人間たちを次々なぶり殺しているのを見て「行け行け!頑張れー!」みたいな顔をしていたり。これはもう、気の強い少女という度をこえて猟奇的と言える気がします。まぁもしかしたらこの感覚の違いが我々の世界とあちらの世界の違いということなのかも知れませんが。
そういえば、ニコール・キッドマン演じるコールター婦人がライラの母親だったという事実が終盤で明らかになりましたが、なるほど凶暴な性格は母親譲りかと納得できなくもないです。
そのような感じで、ストーリーには多少不満がありますが、これを補って余りあるのが「世界観」です。具体的にはダイモンの存在ですね。ライラの世界では人には必ずダイモンと呼ばれる動物型の精霊で、人間とダイモンはその命を含めて深い絆で結ばれています。これが要は『ジョジョの奇妙な冒険』におけるスタンドでして、本体とは一定距離内に存在し、会話が可能で肉体的痛みを共有します。そういうわけですから、ダイモンがダイモンの首を締め上げることで本体の首にあざが浮かび上がるシーンなどはジョジョ好きにとってはグッとくるものがあります。
このダイモンというのは本体とは性別が逆で、性格も本体を補うようにできているところが面白いです。本体とダイモンは常にいいコンビをしていて、ダイモンとの会話のおかげで各キャラクターの魅力もアップしている気がします。ただし本作ではダイモンが大活躍しているシーン自体は少なかったですね。コールター婦人のサルぐらいでしょうか。彼らの活躍は次回作に期待します。個人的にはスコーズビー(サム・エリオット)のウサギのダイモンが気に入ったので彼らの活躍を楽しみにしています。
世界観としてもう一つ面白いのは、ライラの世界のパラレルワールドとして我々の世界が存在していることです。映画が始まるときに出てきたテロップによると、ライラの冒険第2部では我々の世界が舞台となり、第3部ではライラの世界と我々の世界を行き来する話になるらしいです。私は「信じていた常識が通じない世界で苦戦する」という展開がけっこう好きです。またSFやファンタジーで、常識のずれをネタにしたギャグとかも好きなので、この点でも次回作を楽しみにしています。
ダニエル・クレイグも出てましたね。しかし、クレイグが演じるアスリエル卿のキャラはいまいちよく分かりませんでした。最初は厳格で頭脳と行動力を兼ね備える信念の男で戦っても最強、なのかと思ったら中盤で包囲されたときはなんか弱っちかったですね。ギャグっぽいことも言っていたし、まぁ彼がどんな男なのかも次回作で分かるということか。
次回作という言葉ばかり使ってしまいましたが、3部作の第1作ということなので、こういうものなのでしょう。
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